炭酸再考その3、泡にしてどーする???
炭酸ジェルとは?
よく混同されるのが炭酸ムースです。
ムースの語源は泡ですからちょっと意味が違ってきます。
この前も書いたように、炭酸とは水溶液です。
水溶液は水に溶け込んだ状態なので泡の部分は逃げ出した二酸化炭素だと書きましたが、、、、
炭酸は極力泡にしないで使うのが一番ベストです。
ムースの語源は泡ですから、泡にしてどーする?ってのが自分の考え方です。
ムースは発泡させるのが目的であり、ムースにした途端に二酸化炭素は抜けちゃいます。
つまり炭酸でなくなるか、炭酸の効果は低下します。
炭酸は非常に不安定な水溶液です。
温度変化や物理運動で一気に濃度変わります。
コーラ振ると炭酸中の分子運動が激しくなり二酸化炭素が抜けて一気に泡になりますでしょ?
何度も言うように、ムースは泡にするのが目的です。
ここ炭酸的には非常に矛盾しているところです。
またムースの目的は底上げでもあります。
少ないものをかさを増して多く見せる、もしくは使いやすくするといったところです。
一方ジェルは、液体に粘度を持たせて泡が抜けにくくする為のものです。
ジェルも出した瞬間は泡になりますが、よく見ると泡がコーティングされていて少しでも外に出ないような工夫がされています。
圧力容器から出て1気圧の大気にさらされたり、肌につけて温度が上がると二酸化炭素はより抜け出そうとします。
ジェルの粘度はそれを必死で食い止めようとしています。
ですから、最初から泡にする目的のムースとジェルとでは根本的な目的が違うのです。
またよくある炭酸ムースは二酸化炭素だけではなく、LPガスを使っています。
炭酸ムースの容器のラベルを見ると火気厳禁って書いてありますでしょ?
これは飛行機の機内に持ち込めないやつです。
少しでも発泡させようとLPガスまで入っています。
一方炭酸ジェルはLPガスなんか使っていませんので、火気厳禁とは書いてありません。
当然飛行機の機内にも持ち込めます。
高温に注意って書いてありますが、温度が高くなると容器内の二酸化炭素が膨張して容器の圧力が上がりますんでそう書いてありますが、そもそも40度を超えるような環境に持ち込むことなどほぼありませんし、真夏の車のダッシュボードにでも置かない限り大丈夫です。
炭酸ジェルを使用すると最初は泡が出たりしますが、しばらくすると無色透明なジェルになります。
これは炭酸が抜けた状態ではなく、この状態が炭酸なのです。
泡がなくなったから効果がなくなるのではなく、この状態で炭酸が持続すると考えてください。
パックする時なんかは最低でも5分間はつけておいてください。ムースと比較してもその効果は絶大です。
手前2つがムース、奥がジェル
赤くなるのはジェルだけ
今日の格言、炭酸をわざわざ泡にしてどーする?