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レギュレーターって実は大変な仕事をしています。

今日はレギュレーターの話をしようと思いますが、その前に温度と圧力の話をしたいと思います。

炭酸を語る上で温度と圧力は重要な要素なのですが、この温度と圧力は物質に様々な変化をもたらします。

例えば水
水は通常だと液体で、0度以下になると固まって氷になり、100度で気体となって蒸気になりますよね?
温度によって固体、液体、気体に変化しますが、これは全て1気圧という括りがあります。

1気圧(私たちが普段生活している普通の気圧)では水は0度で凍り、100度で沸騰して水蒸気になります。

これが2気圧だと水の沸点は120℃になり、富士山の頂上だと気圧が下がりますので、90℃で沸騰します。

皆様はこの氷と、水と、水蒸気が同時に存在する環境を見たことありますか?
これは実験の世界で作り出すことができます。



この氷(固体)、水(液体)、水蒸気(気体)が同時に存在するポイントを三重点と言います。

水の三重点は0.006気圧で0.01℃、するとこの条件で、沸騰と凝固と液化が起こります!

凍るとき凝固熱がでて、温度が揺らぎ沸騰する!

すると今度は気化熱で温度が揺らぎ、液体になりまた凍り、沸騰する。


これは実験の世界ですが、現実にもありえないモノを液体にして販売しているモノがあります。

imgrc0067573206.jpg

それは炭酸ボンベ!、いわゆるミドボンです!

液化二酸化炭素(液化炭酸ガス)と書かれています、これは特別なものじゃなくて皆様お使いになっているミドボンの中身です。

これは水に二酸化炭素を溶かすのではなく、二酸化炭素そのものを液化させるのです。

二酸化炭素の固体は皆様ご存知のドライアイスですよね?


250px-Trockeneis.jpg


ドライアイスの温度は−78.5℃ 以下です。

でもドライアイスを放置すると気体になりますよね?
白い煙が大量発生しますでしょ?


20180419_14.jpg


あの煙は二酸化炭素じゃなく、空気が凍って白くなるだけなんですが(二酸化炭素は目に見えない)液体になんかならないですよね?

二酸化炭素を液体にするにはもう一手間必要なんです。
それが圧力。
これに5.1 atm=5.1気圧の圧力を加えると二酸化炭素は液体になります。

つまり、皆様の手元にあるミドボンの中身は超高圧の世界なんです。
それを安心して使える圧力まで下げてくれるのがレギュレーター。


DSC06248.jpg


レギュレーターは圧力の狭間で一生懸命仕事しているのですがそれだけ壊れやすい環境にいることも理解してくださいね。

故障したらすぐ交換、これが超高圧を安全に使うための鉄則です!







プロフィール

toho1962

Author:toho1962
長野の田舎美容師です。
10年以上前から炭酸の研究を始め炭酸に関して色々書いています。

炭酸はインフラにすべきをコンセプトに、炭酸機械が高すぎて頭にきたから自分で作っちゃいました。
フェイスブックやってます!

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